聚楽苑

TEA PRODUCTION PROCESS

一杯のお茶ができるまでに

聚楽苑が丹精込めて作る2種類のお茶。 それぞれの製法には、百年の歴史と職人の技が息づいています。

SCROLL

抹茶の製造工程

覆下栽培で育てられた茶葉を石臼で挽いた、日本の伝統的な粉末茶

栽培

お茶の生命を育む第一歩

1. 栽培

一杯のお茶ができるまでに、茶樹を植えてから収穫するまで約5年の歳月がかかります。

春の新茶を迎えるために、前年から土づくりや、茶葉の管理を丁寧に行い、やっと収穫が出来るようになります。富士山の麓の豊かな自然環境の中で丁寧に育てられ、高品質な茶葉を実らせるために、茶樹を健康な状態に保ちます。

収穫

茶葉本来の旨味を引き出す新芽の収穫

2. 収穫

抹茶用の茶葉は収穫前20日以上、覆いをかけて日光を遮り、旨味を凝縮させます。

覆下栽培により、茶葉のアミノ酸が増加し、渋味成分のタンニンが抑制されます。この特別な栽培方法により、抹茶特有の甘味と旨味が生まれ、鮮やかな緑色を実現します。

蒸し工程

茶葉の緑色と香りを守るための工程

3. 蒸し工程

収穫した茶葉を蒸気で短時間蒸し、緑茶らしい鮮やかな緑色と香りを保ちます。

蒸し時間は20〜30秒と短時間で行われ、茶葉の鮮やかな緑色と新鮮な香りが保たれます。

乾燥

てん茶へと加工

4. 乾燥

蒸した茶葉を乾燥させ、てん茶を作ります。

茶葉を揉まずに、そのまま乾燥させることで、葉の形を保ったてん茶が完成します。この工程で茶葉の水分含有率を3〜4%まで下げ、長期保存を可能にします。

石臼挽き

伝統の石臼で極細粉末に

5. 石臼挽き

てん茶を石臼で丁寧に挽き、なめらかな抹茶粉末に仕上げます。

石臼での挽き作業は1時間に約40gという驚くほどゆっくりとしたペースで行われます。この慎重さが抹茶の粒子の細かさと、風味の保持を実現しています。

煎茶の製造工程

日本で最も親しまれている緑茶で、爽やかな香りと程よい渋味が特徴

栽培

露地栽培で自然の恵みを

1. 栽培

直射日光の下で栽培し、茶葉本来の力強い味わいを育みます。

煎茶用の茶葉は覆いをかけずに露地で栽培されるため、カテキンやカフェインが豊富に含まれます。適度な渋味と爽快感のある味わいが特徴です。

収穫

機械摘みで効率よく

2. 収穫

新芽が伸びた頃に機械で効率的に収穫し、鮮度を保ちます。

一番茶は4月下旬から5月上旬、二番茶は6月下旬から7月上旬に収穫されます。機械摘みにより、短時間で大量の茶葉を新鮮な状態で収穫できます。

蒸し工程

蒸しで濃厚な味わいに

3. 蒸し工程

蒸すことで、濃厚な味わいを引き出します。

蒸した煎茶は蒸すことで、茶葉が細かくなり、短時間で濃い緑色の茶が抽出されます。まろやかで渋味の少ない味わいが特徴です。

揉み工程

形を整えて旨味を凝縮

4. 揉み工程

茶葉を揉みながら乾燥させ、針のような細長い形に整えます。

粗揉、揉捻、中揉、精揉の4段階で茶葉を揉み、水分を除去しながら煎茶特有の細長い形に整えます。この工程で茶葉の組織が破れ、旨味成分が抽出されやすくなります。

火入れ

最終仕上げで香りを決定

5. 火入れ

適度な火入れを行い、煎茶の香りと保存性を高めます。

火入れにより余分な水分を除去し、茶葉の香りを引き立てます。火加減により『火香』と呼ばれる独特の香りが生まれ、煎茶の個性が決まります。

伝統と革新が織りなす 一杯のお茶

それぞれ異なる製法から生まれる抹茶、煎茶。 一杯一杯に込められた職人の技と自然の恵みを 心ゆくまでお楽しみください。